美しい砂浜のビーチと澄んだ海のほかにも、山の自然も豊かなマルケ州。
貴重な草花や植物が保護されているエリアは100ヶ所以上に及び、15ヶ所の国有森林地帯、60ヶ所の環境保護センターを保有しています。
雄大な景観で魅了する シビッリーニ山脈国立公園は、高山地帯の特徴を持つ山岳エリアで、マルケ州の最も壮大な山風景画はここで見ることができます。
山麓に点在する町や村はそれぞれの教会を持ち、長い歴史が生んだ遺物の博物館を保有している所も多く、非常に興味深いものです。
シビッリーニ山脈の麓 ピエーヴェ・トリーナや ヴィッソの街の近くには トッリッキオ山自然保護区があり、ここはヨーロッパ評議会によって“生物発生学の保護地区”として認知された重要なエリア。
またキアラヴァッレのシトー派修道会修道院周辺の フィアストラ修道院自然保護区では、いまだ中世の時代の農業風景が残っていることで知られています。
アクアサンタ・テルメとアルクアータ・デル・トロントから成る山岳エリアには、 グラン・サッソ&ラーガ山脈国立公園の境界が横たわり、モンテフェルトロ地方のトスカーナ州境には、大きなブナの木の森で知られる サッソ・シモーネ&シモンチェッロ州立公園があります。
ガビッチェ・マーレや ペーザロ近郊の サン・バルトロ山州立公園では、アドリア海沿岸に顕著な自然美に触れることができるでしょう。
フルロ峡谷自然保護区の峡谷の切り立った石灰岩の絶壁はイヌワシの住処となっています。
アンコーナ県では、マルケ州で唯一起伏に富んだ海岸線を持つ コーネロ山州立公園、イヌワシ、ハヤブサタカやワシミミズクの生息地となっている峡谷エリア“水と悠久の時が創り上げた奇跡の傑作”と言われる魅惑的な洞窟があるロッサ&フラサッシ峡谷州立公園が有名です。
リパ・ビアンカ・ディ・イエージ自然保護区とサン・ベネデット・デル・トロントのセンティーナ自然保護区では、バードウオッチングを楽しむことができます。
マルケ州の国立公園
【シビッリーニ山脈国立公園】
マルケ州の南西に位置するシビッリーニ山脈国立公園は、同州最大の国立公園。1993年環境保護を目的に、70,000ヘクタール以上のエリアが国立公園として認定されました。
30km以上も続く山々の頂は、隣接するウンブリア州の西方まで連なります。
公園内の最高峰は標高2476mのヴェットーレ山。 マルケ州で最も高い山です。
その東側は険しい巨大な岩壁がそそり立ち、イタリア・アルプスのドロミテ地方を思わせます。
狼、イヌワシ、ハヤブサ等の野生動物が数多く生息する“自然の宝庫”であることは言うまでもありません。
さらに特筆すべきものとして、ヴェットーレ山西側に広がる ピアーノ・ピッコロ Piano Piccolo という海抜1250mの高台にあるエリアを挙げておきます。
例年5月~7月初旬頃、この広々とした場所はポピーやチューリップ、ラヴェンダー等、色とりどりの花々で作られたカーペットのようなフィールドで彩られ感動的な景色が広がります。
【グラン・サッソ&ラーガ山脈国立公園】
1995年に設立されたグラン・サッソ&ラーガ山脈国立公園は150,000ヘクタールをカバーする国立公園で、イタリアで最も大きい公園のひとつです。
公園は3つの山、グラン・サッソ、ラーガ山脈、ジェメッリ連峰山で構成されています。
マルケ州はシビッリー二山脈の南に隣接するラーガ山脈を含むほんの一部を有しています。
その豊かな自然は、珍しい野生の動植物や険しくも美しい火成岩や砂岩の山々など、季節を問わずに様々なアクティヴィティを楽しませてくれます。
歴史的にも重要な建築物を見る機会も多々あります。
さらに同公園は、アッペンニーノ山脈(イタリアを南北に走る山脈) の最も高いピークであるコルノ・グランデ (2912m)によっても特徴づけられています。
ここにはアッペンニーノ山脈上に唯一存在するアッペンニーノ氷河“カルデローネ”があることでも有名です。
マルケ州の州立公園
サッソ・シモーネ&シモンチェッロ州立公園
ロッサ&フラサッシ峡谷州立公園
サン・バルトロ山州立公園
コーネロ山州立公園
マルケ州の自然保護区
フィアストラ修道院自然保護区
トッリッキオ山自然保護区
フルロ峡谷自然保護区
リパ・ビアンカ・ディ・イエージ自然保護区
センティーナ自然保護区